骨粗鬆症を改善させる方法について
骨粗鬆症と診断された場合、骨密度が減少した状態にあるということになります。といっても、この骨密度の減少というのは骨粗鬆症と診断されていない人でもいずれ起こることです。
この病気は女性に多いのが特徴ではありますが、男性も同じように高齢になってくるとそのリスクは高まってきます。これは人間であれば誰でも年齢と共に骨量が減少してくるからです。
ただ、減少の量には個人差があります。遺伝もありますが、生活習慣、特に食事と運動の習慣が大きく影響します。
骨密度が減少してしまい、骨折などの危険性が高まった場合は治療が必要ですし、また、骨量の減少が進んできたと判断された場合も治療が必要になってきます。
といっても、この病気は改善させることが十分可能な病気です。下記は治療方法を分かりやすくまとめたものです。さらに詳しくご覧になりたい場合は治療法についてなどを参照していただければと思います。
治療の目的は?
骨粗鬆症と診断され治療をする場合、その目的は骨を丈夫にすること、そして骨折を予防することになります。
ただし、治療をしてもその効果が目に見えてわかるものではありません。
この病気は症状もなく進行することが多く、気づいたら脊椎を圧迫骨折していた、骨折してしまった・・・ということがおきます。
症状がないからといって治療をやめてしまう方もいらっしゃいますが、それでは気づいた時には手遅れだった・・・ということにもなりかねません。
3つの治療方法
骨粗鬆症を改善させる、つまり骨を丈夫にして骨折を予防するためには、3つの治療方法が使われます。
それらは薬を使った薬物療法、食事療法、運動療法になります。どれも骨を丈夫にするためには大切なことになります。
予防の段階であれば、食事と運動で骨を強くすることができますが、骨粗鬆症と診断された場合は薬が必要になってきます。
薬物療法
これに関しては骨粗鬆症の薬のページで詳しくご紹介していますのでそちらも参照下さい。薬にも様々なタイプがあります。カルシウム不足を補うタイプや腸管でのカルシウム吸収を促進させるもの、骨の吸収を抑えるものなどなどがあります。
食事療法
食事に関しては、カルシウムを十分に補うこと、そして、そのほかの栄養もバランスよく摂取することが大切になってきます。
骨密度を上げるためには、もしくは保つためには、カルシウムを十分に摂取しなければならないのですが、どんな食品が効率よくカルシウムを摂取・吸収できるのかという点についても指導されると思います。
当サイトでもそういった食品について別ページで紹介しておりますので、参照していただければと思います。
また、カルシウムというのはそれを摂取した後に効率よく骨に蓄積させるためにビタミンDなどの栄養素が必要になってきますので、そういった栄養素も摂取することが大切になってきます。
運動療法
運動といっても骨粗鬆症と診断された後は激しい運動などは逆効果ですし、骨折してしまっては本末転倒です。
ですから、できる範囲で体を動かすことがすすめられます。一般的にはウォーキングが誰にでもできて負担の少ない運動としてすすめられます。
また、運動するために外にでると、日光により皮膚でビタミンDが合成されますが、このビタミンDはカルシウムの吸収を促進する働きがありますから、一石二鳥になります。
といっても直射日光などではなくて、日陰などでも十分です。夏であれば、熱中症に注意しながら、涼しい時間帯に散歩をしたりするのもいいと思います。冬は雪の降る地域では転倒に十分注意が必要です。
また、骨粗鬆症と診断された場合はご家族の方、娘さんやお孫さんなども一緒に食事や運動の改善などを行ってゆくことが大切です。
家族歴のある人はこの病気になりやすいという調査結果があります。また、食生活であったり、運動の習慣も似ていることも多いですから、早めに予防などの対策をしておくことが大切。
骨粗鬆症という病気は思春期から予防をしなければならないものです。勿論、それ以降でも十分効果がありますから、予防は気づいた段階でスタートさせてください。