骨粗鬆症の患者数について
骨粗鬆症の患者数は女性で800万人、男性で200万人、合計すると1000万人もいると考えられています。これは日本人10人に1人の計算になりますから、どれだけ数が多いかが分かります。
ただし、この病気に関しては骨粗鬆症とまで診断されなくとも、その予備軍とも言える人も多く、どこまでを含めるかにもよりますが、そういった予備軍も含めると2000万人ほどになるのではないかとも言われています。
診断の基準ですが、これは腰椎の骨量が若い人(20歳から44歳)の平均値の70%未満になると骨粗鬆症を診断されます。
骨粗鬆症の怖いのは骨がスカスカになってしまうことでもろくなり、ちょっとしたことで骨折しやすくなる点です。
若い頃は何ともなかったようなことでも、例えば、手をついただけで骨折した・・・ということもあるのです。
そして、骨折は寝たきりになる原因の第3位にもなっています。健康で長生きするためにはそういう意味でも丈夫な骨が必要になってくるわけですね。
どんな人がなりやすいか?
これはおさらいになりますが、こういった1000万人とも2000万人とも言える患者さんですが、何か共通する特徴などはあるのでしょうか?そういった点を詳しく見てみると、ある程度共通する点があるのです。
それをまとめると:
1.女性である
2.小柄で細い体型
3.閉経後の女性に多い
4.生理不順になることが多かった女性
5.初潮が遅かった
6.若い頃にダイエットを繰り返していてた
7.家族に骨粗鬆症の人がいる
8.アルコールを沢山飲む
9.牛乳や乳製品は嫌い
10.朝食をよく抜く
11.運動が嫌い
12.喫煙者である
といった形になります。中には遺伝のようなものであったり、自分ではどうにもならないこともあります。ただ、多くは自分で何とかできるものが殆どです。気づいた点があればまずそれを変えてゆくこと。
特に食事と運動に関しては見直す必要もあるかも知れませんね。
年齢別発症率
骨粗鬆症の年齢別発症率を見てみると、女性の方が男性よりも圧倒的に多いことがわかります。
年代別にみてみると、やはり50代から発症率がぐっとあがります。その後は増加をつづけてゆきます。
男性の場合は60歳から65歳位で発症率が高まってくるようです。
女性が50代から骨粗鬆症の発症率が高まる理由は、閉経による女性ホルモンの減少が大きく関係しています。
いずれにしても骨密度というのは加齢と共に減少するものです。大切なのは、いかにその減少を食い止めるか、また、最大骨量を増やせるか・・・ということになります。
そういう意味では予防は若い頃からはじまります。子供の頃、牛乳が嫌いだったり、好き嫌いが激しかったり、朝食を食べなかったり、運動嫌いだったりすると、骨量が少なくなる傾向があります。
ですから、予防をはじめるときは親子で始める、家族全員で始める・・・という風にすることが一番ではないかと思います。予防は子供の頃から重要なことですから。
勿論、若い頃に何もしてこなからといって、あきらめる必要はありません。今からでも予防はいくらでもできます。また、骨粗鬆症と診断されても、薬や食事、運動など治療方法はあります。