ビタミンD摂取量の目安:日光による合成についても
以前に骨粗鬆症学会で発表された調査結果の1つにビタミンD不足についての研究結果がありました。
健康な中高年女性500人を対象に調査した結果、その中の半数以上にビタミンD不足が認められた・・・というのです。また、その濃度が極端に低い人に関しては骨折も多かったというデータもあります。
骨折の予防にはカルシウムの摂取が有効ですが、そのカルシウムの吸収を促進するのがビタミンDです。ですから、骨を丈夫にするにはビタミンDも同じように注意しなければなりません。
下記は厚生労働省によるビタミンDの摂取量の目安になります。単位はμg、年齢別になっていますので参考にしてください。尚、男性も女性も数値は一緒になります。
年齢 |
ビタミンD(μg) 摂取量目安 |
1〜5歳 | 3 (上限25) |
6〜7歳 | 3 (上限30) |
8〜9歳 | 4 (上限30) |
10〜11歳 | 4 (上限40) |
12〜14歳 | 4 (上限50) |
15歳以上 | 5 (上限50) |
また、ビタミンDを多く含む食品に関してはビタミンD不足とカルシウム:ビタミンDを多く含む食品一覧を参照していただければと思います。
皮膚で合成される量
ビタミンDは食品から摂取する以外にも日光に当たることで皮膚でも合成されます。具体的には紫外線に当たると人の皮下脂肪にある物質がビタミンになります。
そのため、屋外である程度時間を過ごすことで必要な量のビタミンDを得ることができます。
といっても直射日光は必要ありません。間接光で十分。また、日差しが強い真夏などに紫外線に長時間当たると、肌に受けるダメージの方がかえって心配です。
ですから、あまり意識して日光を浴びる必要はありませんが、夏であれば涼しい夕方などに数十分ウォーキングなどをすると十分なビタミンDを得ることができます。
問題になってくるとすれば、例えば、外出を全くしない方、寝たきりの高齢者など自宅から全くでない人・・・ということになります。
例えば、病院に長期間入院した人などは骨密度が減少したり、骨折が多かったりしますが、それも外出することなく、日光を浴びる機会が少なかったことが原因の1つとして挙げられます。
骨粗鬆症の予防には運動も非常に効果的です。ですから、1日に1回10分から30分程度の散歩またはウォーキングをするのは骨を強くするという意味ではとても有効です。運動によって十分な刺激を骨に与えながら、ビタミンDも補給できる・・・と考えるととてもお得な感じもするのがいいですね。