骨粗鬆症・骨密度(骨量)の検査、測定方法とは
女性の場合であれば、40歳になったら一度は骨粗鬆症、骨密度の検査・測定をするべきです。
検査の場所については骨粗鬆症は何科に行けばいいですか?で詳しく記載していますので、そちらを参照してください。
ここでは病院でどのような検査が行われるのか?また骨密度(骨量)の測定方法はどのようにして行われるのか?という疑問に答えていきたいと思います。
1)エックス線検査
エックス線の検査は骨粗鬆症による脊椎の圧迫骨折があるかどうか、変形などはないかどうか、また、背中の痛みや腰に痛みがある場合、それは骨粗鬆症ではなく、他の病気や症状によるものかどうかの判断をすることもあります。
さらにエックス線写真では骨量の減少具合であったり、骨粗鬆症の進行具合も確認することができます。
次に骨密度の検査が行われます。
2)骨密度の検査
骨密度の検査では主に3つの測定法があります。それらは@DXA法(デキサ法)、AMD法(CXD法もしくはDIP法)、B超音波を使った方法があります。
それらを少し詳しくみてみましょう。
@DXA法(デキサ法)
DXA法は2重エックス線吸収法とも呼ばれますが、微量なエックス線を利用した骨密度の測定方法であり、最も正確で信頼性の高いデータ(骨密度)を得ることができると言われています。
特徴としては、どの部位からでも骨量を測定できることと、測定時間が短いこと、ごく微量なエックス線を使うだけ・・・という点でしょうか。
基本的にはどの部位からでも測定できますが、骨粗鬆症の診断をするためには大腿骨頸部が良いとされています。ただ、使いやすさなどを考慮して、前腕骨を測定するタイプの測定器が使われることもあるようです。
検査時間は5分から10分程度になろうかと思います。
AMD法(CXD法もしくはDIP法)
MD法は両手をエックス線で撮影します。その後その写真をコンピューターで分析するというもの。骨の濃淡から骨密度を測定します。
長所はエックス線撮影ができる病院であればどこでもできる点と、検査も短時間で終わる・・・という点になります。
こちらも検査時間は短く、5分から10分程度になると思います。
ただ、手の骨を使った計測なので、骨粗鬆症の正確な診断となると上記のDXA法の方が正確なデータがでます。
B超音波を使った方法
超音波を利用した骨密度測定法です。超音波を骨の中に通し、その際に骨密度を測定する方法です。
測定方法は足のかかとの部分を測定機器にのせ、測定します。かかとの骨というのは骨密度が最初に落ちやすい点を考えると、初期の段階での骨密度測定などには適していると思われます。
超音波を使った測定法の利点は、超音波が人体にまったく無害であるということ。そのため、妊婦の方や子供などの骨密度を測定するには適しているといえます。
測定時間も他の測定方法と同じように早く、5分程度で済みます。この超音波を使った方法は市町村の保険センターなどではよく使われているようです。
3)骨代謝マーカー
最後の検査方法は骨代謝マーカーを使った方法です。
以前にもご紹介しましたが、骨というのは常に代謝を繰り返しています。古い骨は破壊され、また新しい骨が生成されます。この骨代謝の状態を知るために骨代謝マーカーを使います。
もし骨が破壊される量よりも新しい骨が作られる量が少ない場合、骨密度は減少することになりますが、この状況を見極めることができるというわけです。
骨代謝マーカーには骨形成マーカーと骨吸収マーカーがあります。これらを使って、血中や尿中にとけだしている骨の成分量を分析します。
骨代謝マーカーを使うことで、治療をするタイミングであったり、治療の効果などを測定することができます。